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天狐あやかし秘譚

第72章 死生有命(しせいゆうめい)


局所的に現れているだけなら、そこに祓衆の者を派遣して追っ祓えばよいのであるが、今回のケースでは『辻神』(現れている怪異が辻神と仮定してだが・・・)自体が、都内は愚か全国各地に現れるという神出鬼没ぶりである。次にそいつが何処に現れるかを特定しないと祓うにしても封じるにしても、難しい。そこが問題なのだ。

ああ・・・でもなあ・・・

「次に現れるところを予想する必要がありますね。」
クソ真面目な冴守が、私があえて言わなかった言葉を口にする。
私は、う・・・と声を詰まらせた。

予想する・・・ということは・・・

「よろしくお願いします。土門様・・・」
冴守がこちらに向かって頭を下げる。確かに、占術は私の十八番ではあるが・・・

はあ・・・
今日は早く帰りたかったのに・・・。
ん?いや、待てよ・・・。

この時、私の頭にひらめくことがあった。

うんうん・・・そうだ・・・そうしよう!

ぱっと顔を起こすと、一同に言った。
「わかったのです!まかせるのです!!」

ふふふふふ・・・
今度こそ・・・頑張るのです!

私がほくそ笑んでいる様子を見て、冴守はじめ、我が衆の男連中が一層引いた顔をしていることに、私は気づくことはなかった。

この時、私の頭の中は、ピンク一色に染まっていたのである。
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