第1章 壊れぬ妻と飽きない夫
直哉の指が仁美の下半身に届いた時には、布越しでも分かるくらい、熱がじわりと滲む。
「っ……直哉……。」
名前を呼んだだけで、直哉は一瞬息を飲んだ。
「……その声、あかん。煽ってる?」
仁美 の腿を押し広げるように手を添え、腰が自然と近づく。
シーツが擦れる音と共に、直哉の指が仁美の愛液を絡めて中に入ってくる。
直哉が唇を触れさせたまま言う。
「…今日は薄いゆーたけど、お前には全部入るで。」
そう言って指が仁美 の中をゆっくり撫でる。
返命を使った身体を気遣うように、けれど同時に、「ここに入れる」という意思が指先から伝わる。
「……っ……。」
喉が鳴る。
直哉の指と舌の動きに、仁美は気持ち良さそうに体をベットに預ける。
直哉の指がその反応を逃さない。
「はい、ええ子。もっと俺に寄こして?」
腰を抱き寄せられ、身体が自然と直哉へ吸い寄せられていく。
唇が重なり、直哉の唇が、だんだんと下半身に這っていくと、仁美の足を大きく開かせる。