第3章 葛藤
アカデミーへ着くと、ナルトは教室へ
マイは受付へと向かった。
日々、里に持ち込まれる依頼は
火影を中心とする上層部によって
D・C・B・A・Sと5つのランクに選別され
(Dから順に難易度が上がる)
それぞれの任務に相応しい部隊へと振り分けられる。
ランクが高いものは、それだけリスクも高く、報酬も高い。
受付では、持ち込み依頼の対応、
振り分けられた任務の受け渡し、
任務終了報告書の受付等を行っている。
受付番と事務は、交代で行っており、
事務は報告書の確認、整理や、依頼の確認等を
事務室で行っている。
シフトは、特に公表されているわけでもないのだが、
何故かマイが受付番の時には
忍達が長い列を作って、待っているのだ。
受付番は3人も並んで座っているのに
いつもマイの前に長蛇の列が出来てしまう為
噂が噂を呼び、忍の間でもマイは有名になり、
看板娘的存在となっていた。
それもそのはず…
絶世の美少女と有名な水流園一族であるマイは
いくら口布で顔を覆っていようと
漆黒の艶やかな長い黒髪、
鋭くも色っぽさのある目元、
長身にすらっとした体型、
柔らかい物腰に丁寧な対応は
男性ならず女性のファンも多かった。
しかし、当の本人にその自覚はまったくなく、
何故いつもこんなに渋滞するのかと
隣で苦笑しながら暇そうにしている受付番を
チラリと横目で見ると、
ハァ…とため息をつくのだった。