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【NARUTO】水神姫は月夜に笑う【長編】

第13章 交錯する想い



気配を消し、場所を移した大蛇丸は、満足そうに首元につけられた傷跡をさすりながら、自分を追ってくるであろう人物を待っていた。


「うちはの生き残り…いいのが手に入りそうだわ…。それに、あの暗部…。水流園は滅びたと聞いていたけど…。フフフ…面白そうね…。」

ナルト達との戦闘、否、サスケに呪印を施した直後に現れた暗部を思い返し、不気味に微笑する。

自分ともあろうものが、伸ばした首筋にあっけなく傷をつけられたこと、ギリギリまでその気配に気づかなかったこと、一瞬ではあったが相手の殺気にひるんだこと。
申面の暗部の一つ一つの動きに興奮している自分がいることに、大蛇丸は満足していた。






――――……







時を同じくして、アンコもまた、大蛇丸を追って森の中を疾走していた。
既に日が落ち始め、もうすぐ森全体を暗闇が包み込もうとしている。
ただでさえ視界の悪い森の中、完全に日が落ちては、不利になると考えたアンコは、息が上がるのも気に留めず全速力で大蛇丸の元へと急いでいた。

(しかし…いったい今頃何故アイツが…目的は何!?)

目先の答えを振り払うように、頭を振り、アンコは前へ前へと進んでいく。

(まぁいいわ…。この里に来たのなら今日ここでケジメをつける!
アナタはもう…手配書レベルSの超危険人物…。)

気配に気づき、その足をとめたアンコは、枝に飛び移り覚悟したように降り立った。

(とにかく暗部が来るまで、足止めだけでもしておく…。それが
アナタから全てを教わった…
アナタの部下だった…)




「私の役目よね…大蛇丸」





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