第2章 芹沢先輩
「古村さん、お疲れ様。向かい座っていい?」
「はい。どうぞー。」
「じゃあ遠慮なく。」
資料と睨めっこしていた私は、無意識に相手の会話に返答していた。
ん?この声、、。
はっと我に返り、向かいの椅子に座る人物を見る。
芹沢先輩だった。
「せ、芹沢先輩!?」
スプーンですくった一口サイズのオムライスが皿に落ちる。
動揺した姿を隠そうと、慌ててコップに注がれた水を飲んだ。
なんで急に芹沢先輩が食堂に来てるの!?
昼ごはん食べるにしても、わざわざ私の向かいに座る必要ないよね!?
状況を理解できないでいる中、真反対の落ち着いた反応を見せる先輩。
「聞いたよ。企画のこと。」