第20章 独占欲と執着
ぐちゃ、と濡れた音が繰り返し響く。
膣肉が彼の熱にきつく吸い付き、また絶頂の波が押し寄せる。
「ん、んぁっ……! もう、だめ、だめぇ……!」
何度も果てさせられ、呼吸も追いつかない。
なのに、彼の動きは止まらない。
執念深く彼女の快感の奥を掘り起こすように、何度も同じ角度を抉る。
甚「オマエの身体、こんなに俺に躾けられて……悦び方まで、俺好みに変わっちまってんじゃねぇか。」
「や、やぁ……っ、お願い……もう、ほんとに……っ。」
甚「……じゃあ、ちゃんと見ろよ。誰に抱かれて、誰に壊されてるのか……。目を逸らすな。」
彼の手が頬を掴み、強引に顔を上げさせる。
睨みつけるような眼差し。
それはまるで、獲物を押さえつける猛獣のように――
けれど、どこか哀しみを帯びていた。
孤独で誰にも預けられない心を女にだけ晒しているような、そんな視線だった。
気づけば女は、甚爾の瞳から目を逸らせなかった。
執着と狂気に満ちているのに、なぜか――
愛しく思えてしまった。
何度も何度も深く突き立ててくるその体温に、女の心も引きずられるように、彼へ染まっていく。
瞼を震わせ、彼女は喉を鳴らすようにして言った。
「甚爾の中にいると……全部、どうでもよくなる……っ。」
その言葉に、彼は一瞬だけ動きを止めた。
唇を噛み眉を寄せ、喉の奥で低く笑ったあと――
甚「……良い女になったじゃねぇか。」
と、小さく呟き再び深く容赦なく腰を打ちつけた。
快感に焼かれながら何度も突き上げられ女の身体も心も、すべてが伏黒甚爾のものへと塗りつぶされていく。