第10章 がいこうかい かいし
そして、ガエテ皇太子とギルヴァの方は……
ガエテ皇太子は軽く溜め息をつきながら
「ガイベルド大将軍、ちゃんと話すよ。僕らも昨日と今朝で色々とあったんだよ。ね?」
ガエテ皇太子の言葉に、エマリビア皇太子妃は何回も頷く
「昨日?……昨夜は夕食の時には何も……」
「その時は言えなかったんだよ。確定ではなかったからね。」
「…そうか………では、経緯をお聞かせ願えますか?」
ギルヴァの問いに頷くガエテ皇太子
昨日の昼間にデビアン帝国の代表として、
ヒューニンザ城へエマリビア皇太子妃と行ったガエテ皇太子
そこでは各国代表と、ヒューニンザ帝国の皇帝であるエドウィンもいて、挨拶と外交会の予定の話をしていた。
『やはり……予定が詰め込みすぎると……せっかく参加してくださった各国の希望を叶えられないのは、我が国の皇帝である自分は心苦しいです。……なので外交会の延長をお願いしたいのです。』
そう提案してきたエドウィン皇帝に、同盟国GJRI以外が反対の考えだった
延長をするということは、
その期間に国に帰れないというのもあるからだ。
「なんで、GJRIは反対しなかったんだ?」
「聞いたりしてないけど、他3カ国よりは近い所に同盟に入ってる国があるからだと思うよ。」
同盟国ならではか……と舌打ちするギルヴァ
「…話を続けるよ。」
『帰国までに時間が掛かると困る。』
『各国内では問題もあるのに長くは空けられない。』
『他国だからと配慮が足らないのではないのか?』
色々な意見がエドウィン皇帝にぶつけられた。
もちろん、ガエテ皇太子もどんなにヒューニンザ帝国に興味があるにしても、
一方的な提案に嫌悪感と怒りを静かにエドウィン皇帝に向けながら
『他国と交流を深めたいと今回の参加を決めましたが、時間必要な一方的な提案をなさるなら…こちらも帰国を提案してもいいですよね??エドウィン皇帝陛下』
エドウィン皇帝陛下は、反対する各国代表それぞれの覇気だけでなくガエテ皇太子の覇気も受けて、苦しそうな顔をする。
『分かっています!皆々様のご意見は当たり前の反応です!!ですが、一方的な提案を押し付けるつもりはございません!!提案を聞いてもらう為に提供したい物があるんです!!』