第8章 適合者
「そう…でしたか…」
「ああ、保科副隊長…すまないがこの事は彼女には黙っていてくれないか?功や彼女の両親の想いを私は尊重したい」
四ノ宮長官、の両親の想い…
なによりは1回死にかけとる…
僕はを守りたい、失いたくない…
せやけどはそれを望むんか?
と一緒に戦うって約束した。
隣で戦おうって…
せやけど…
それ以上にもうあんな思いしたあらへん。
が目を覚さん間ずっと不安やった。
記憶を失ってはしまったけど、が生きてくれてるだけで…それだけでええ。
せやから僕は…
「分かりました。この事はには黙っておきます。ですが…」
「ッ!ああ、その時は君に彼女を託す」
「ありがとうございます。では僕はこれで失礼します…」
部屋を出ていく保科の後ろ姿を伊丹は静かに見送った。
「功…彼は本当に頼もしい男だな…」
"ですが、もし彼女が真実を知った時…その時は僕は彼女のやりたいようにやらせます。勿論その時は全力で彼女を守りますんで"
そう言い切った保科の顔は頼もしかったそうだ…