第8章 適合者
『副隊長…?』
「その呼び方止めてや…いつもみたいに呼んでや」
『え?いつもみたいに…?』
突然現れた保科副隊長…
気づけば彼の腕の中にいた。
何が何だか分からない。
でも…
凄く安心する。
なかなか離れてくれないので声を掛ければいつもの呼び方にしてと言われる。
いつものってなに…?
必死に頭を回転させるもの答えは見つからない。
そんな私に痺れを切らした副隊長は…
「下の名前、いつも宗四郎って呼んでくれてたんや」
『で、でも…上司です…んっ!///』
何も言えなくなった。
何故なら副隊長にキスされたからだ。
触れるだけのキス、でもそれはとても長く感じた。
「、すまん。ずっと隠しててん…僕と君は付き合ってた。」
『ッ!?それは本当ですか?』
「ほんまや、君が混乱すると思って言えんかった」
『で、でも!副隊長は亜白隊長のことが好きなのではないんですか?』
「はぁ!?なんでやねん!あの人は憧れてる人や。僕が心から愛しとるんは君や、!」
両肩をぎゅっと掴まれて距離を詰められる。
副隊長の綺麗な顔が顔いっぱいに映った。
『ッ!//じゃあどうして私を避けてたんですか…?』
「今までなんとか我慢してた。君に触れやんように…って。情けない話、君に触れてしもたら自分のこと抑えられやんの分かってたから…せやけどあの日、鳴海隊長にキスマ付けられた君を見て我慢できんくて暴走してしもたんや。あの日以来、自分を抑えられる自信がなくてな…すまんかっ…」
パシンッと音がその場に響き渡った…
「ッ痛っ!!なにすんね…ッ!?、お前なんで…」