第9章 奥義(おうぎ)
しのぶ「あの…どうしましょう?
奥義…身に付けましたけれども……」
恵土「腕組み)う〜ん…そうだなあ…
風月流と真月流のおさらいといくか
全ての技を極めての奥義と、そうでない奥義では威力に決定的に差が出るものな」
しのぶ「はい!」
恵土「あと…刀を持ってない事態に合わせて、格闘術を身に付けてもらう
しのぶ「お願いします!」両の拳を握り大きく頷く
どんな修行になるんだろう…
そんな想いから
自然に身構えていて、ワクワクが止まらなかった
恵土「君子危うきに近寄らずという言葉がある
甘言(かんげん)や誘いには乗るな
罠の可能性も忘れないように努めよ」
しのぶ「…はい;」
ぷらーん
そう腰を掴まれたままぶら下がった状態(宙吊り)で、下を見ると……
藪(立札)の先は20mの断崖絶壁、掴めるものも何も無い鼠返し型(ねずみがえしがた)だった
近道と書かれてある立札に気を取られた結果だった…;
恵土「常に重心を意識しろ
腰の入ってない一撃は何も破れんと思え!」
しのぶ「はい!!」
南の深い鬱蒼とした標高1800mの山を
道なき道の修練を除く道を全て走らされた
野生動物も寄り付かず、鳥すらも魚さえも住み着かない未開の樹海というだけあって……
著しいほどの鍛錬となった…
川辺で大の字になって動けなくなる私とは対照的に
師匠は息一つ荒らさず、淡々と次の動きを視野に入れているように見えた
風月流格闘術
日天水手(にってんすいしゅ)
受けた衝撃を全身に流し、それを全て大気や大地へと流していなす防御技
女子生徒を右腕に抱えて庇い(傷1つ無し)、時速50km居眠りダンプを左手で受け止め(ビタ止め)、肋骨1本のヒビのみで済ませた技(キメツ学園にて)
化け物だあああああ!!
目撃した善逸曰く
真月流では受けた衝撃をそのまま全て返して相手の全身に流し込み粉砕する
名は真天(しんてん)
風月流投擲術
火華(ひばな)
跳弾による局所貫通攻撃
真月流投擲術
斬華(ざんか)
全方位無数攻撃
風月流歩法術
渡り(わたり)
真ん中での木道で身に付けられる
火華を受けながら避けることで
音も生じることもあるが、どんな足場でも飛べる
真月流歩法術
玖月(くげつ)
左側での木道で身に付けられる
斬華を受けながら避けることで
音も無い瞬間的な渡り
