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化身来華【鬼滅の刃】

第5章 慟哭(どうこく)





ごあっ!!
無惨(赫刀(かくとう)!?)瞠目
見るや否や、無惨は弾かれるように全身を分裂させて飛び去っていった

髪の毛が全て逆立ち、稲妻と共に光の奔流が陽光となって全身に迸る


それを受けて、陽光灼けする最中で肥大化した赤ん坊となりて身を守り、その影へ向けて更に小さく分裂する


恵土と正能「父上!!
私(恵土)/俺(正能)に!力を貸してくれ!!!・・)

風魔一閃・飛撃(ひげき)!!」

光の奔流が龍となって、全てに対して襲い狂う

瞬く間にその場全てを埋め尽くす最中…
怒涛の如く数多の記憶が雪崩れ込んできた……


それは…無惨の記憶の断片……斬ったのではなく、消滅させた量によるもの


鬼の気配が一つも感じられない

しかし…
無惨は、死んではいなかった



原子一つ…

それのみ残して、全てを叩き斬り伏せていた



その原子一つから…また、無惨は長い時を掛けて再生していった



神の呼吸に型は無く、光の呼吸の技を基本使うまでであった
しかし…一番適性があったのは神の呼吸そのものであり、そこから更なる技を生み出す必要があった

だが…ひとつとして生み出せずにいた


答えは簡単……

それに合う技が無いからだ
というより…剣術という枠組みをも飛び越した域にあるから、収まり切れずにはち切れるのだ
それに今、気付いた


なら答えは簡単…
一番身近な神、龍神へと姿形を変えて、鬼を襲うようにすればいい

そんな考えから生み出された技だった…
それは功を奏し、持ち得た情報を手に、産屋敷家へ帰還した


恵土「‥……頑張るよ…父上

ごめんなさい…
弱音を吐いてしまって」

いいんだよ
どこからか、そんな声が聞こえた気がした


父上は知った

本来なら妻は死なずにいたこと
そうなれば男兄弟しか生まれず、自身は自殺していたこと
そして短命を知った耀哉の弟が絶望し、一番下の弟を巻き込んで心中を図り、妻もまた亡くなること…


恵土が産まれてくれたお蔭で、それらの運命が大きく変わったこと

耀哉が伸び伸びと育ち、笑顔をよく見せてくれる、明るい子に成長したこと
年相応に笑い、遊び、多少だが走れること

それらの感謝を、深く、深く、感じた
伝わってきた


恵土「礼を言うのは…こっちの方だよ

ありがとう…大好きだよ」

その言葉と共に…微笑し、涙を零した


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