第3章 副隊長、飲みましょう
「なぁ凉、ほんまにしたらあかん?」
「あかん。」
浴室で私の陰部に精を吐き出した彼は、少しお湯に浸かるとすぐに私を連れ出して裸のままベッドになだれ込んだ。
そして、最後までしたいらしい。
「なんでや…ちゅーもダメ、セックスもダメ…せやけど、えろいことすんはええんやろ?」
そんなん生殺しやんとボヤく彼の上に跨り押し倒した形になる。
「おっぱい触ってええの?」
「ちがーーーうっ!!……私のこと本当に好きなら我慢して…というか私…その……したこと、ない…。」
「ん?知ってんで?反応見とったらわかる。」
なんでわかる!?
私のこと、ほとんど彼に知られてるみたい…。
何年も前から僕のこと見とるの知っとるから経験ないのはわかっとると頬に手を添えて微笑む。
普通この歳で経験ないなんて思うかな…。
少し膝を下にずらして肘を曲げて、甘えるように彼の胸に頬をつける。
普通よりも少し速い彼の心音が聞こえる。
私にドキドキしてくれてるの?
私が好きと言ったら、もっと速くなるの?
でもわからない…彼の本当の気持ちは知らないし、ただしたいだけなのかもしれない。
どうして私は、何年も前から好きだと言ってくれる彼を信じられないんだろう。
彼に触れられるのは嫌じゃない、他の男の人は誰であろうと嫌だ。
昔から男の人は少し苦手だ。
特に、私にそういう目を向けてくる人が…。
経験はない、だけど…彼以外のモノを咥えた記憶はある。