第3章 初夜
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ディナーも終わりかけ、
神宮寺に片付けておけと言い残して、
俺は先に風呂に入る。
………
ガラッ…
風呂から出て、
タオルで体を拭っていると
ガラッ
と奥のランドリー室の扉が開く音がする。
そして、ハンガーラックに
ハンガーをかけるカチャンカチャンという音が聞こえる。
そして、
『ミューちゃん?』
遠くから声だけが聞こえ、
「なんだ?」
と答える。
『バスローブ使う?
ここにかかってるヤツあるけど…』
と聞こえる。
「あ、ああ。
…そうだな。
持ってきてくれ。」
『えー、絶対裸でしょ。
夜のお楽しみにしたいからヤダ~!』
それを言われると
弱いな…
「むっ、…仕方あるまい。
じゃあそこに置いておけ。」
『はーい!』
そのあと、
ランドリー室と洗面室の間の
アーチ状の出入口に〇〇の腕が現れる。
しかも、先程まで着ていた
黒いワンピースを
クリーニング用の籠に
入れておるではないか。
ということは今、彼女も
下着だけ…/////
「おい、何をしている。」
『私もバスローブになろうと思って///
さっきレンくんとトッキーに
片付けお願いしてきたから、
一足先に寝室に行ってるね…///』
「……あ、ああ。//」
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バスローブに着替え直して
髪を乾かしていると
神宮寺が
ガラッと
洗面室に入ってくる。
「?黒崎はどうした?
先に入るのではないのか?」
ドライヤーを止めて
神宮寺に問うと
「あー、蘭ちゃんは
あっちのシャワー室使ってるよ。
ちなみに、イッチーも
蘭ちゃんの後にシャワー室で
汗流すみたいだよ。」
と返ってきた。
「ほぉ…
一刻も早く寝室に行きたいと見える。」
「クスッ…それはバロンも…だよね?」
「…まぁ、否定はしない。」
「さっきレディが
バスローブで2階に上がってったけど、
すぐにあの布を剥いで
彼女の柔肌に舌を這わせたい…
そう思わせられたよ…//」
「ふっ…そうか。
では、先に寝室に行っているぞ。」
「うん。
まだ手を出さないでよ。//」
「ふっ、…さあな。」
と言い残して、
洗面室から出た。