第15章 まばゆい
すると、
少し離れた部屋の扉の中に
ぞろぞろと人が入っていく。
『あれって……』
「HE★VENS……」
いつになく真剣な面持ちの月宮林檎に
〇〇は無性に不安になる。
(なにかあったのかな…)
でも部外者の彼女は
傍観するしかない。
『それでは、私はここで。』
「うん。
私は何かあった時のために
龍也を呼んでくるから…
1人で大丈夫?」
『はい!大丈夫です^^』
ペコッとお辞儀をして
1本しかない廊下をそろそろと
歩いていく。
「ーーそれで、一体シオンに何をした。」
瑛一の声…
音「なにって、こっちが聞きたいよ!」
ナ「えー?
でもぉ、シオン引きこもっちゃってるんですけど?」
ヴ「まあ、そういうわけで
話もできひんから、
こっちに聞いてみよーって」
レ「それで殴り込みねぇ…」
二「結果的にそうなっちゃったけど、
俺たちはシオンのことが心配で…」
(レンくんと瑛二の声…)
一触即発の雰囲気に、
なかなか扉の前を通過できないでいた〇〇。
そこに
「おい、貴様…なにをしている。」
と、聞き覚えのある声が聞こえる。
くるっと振り返ると
「なっ、〇〇!?
何故ここにいる。」
『ふ、副業の関係で来たんだけど
前が通りづらくて…』
と、HE★VENSがぶち破ったであろう扉の方に
視線を向ける〇〇。
真「このプロジェクトが不成立となれば…
両グループのエントリーが危うくなる…」
綺「…ん…」
音「そんなの嫌だよ!」
ト「言い争っている場合では無い…ということです。」
と、中から声が聞こえ、
なんとなく察したカミュが
「こっちへ来い。」
と、腕を掴み、扉とは反対方向に歩いていく。
『う、うん…//
(ひ、久々のミューちゃんの破壊力//)』
〇〇はレンとトキヤを案じながら
カミュに着いて行く。