第2章 ラヴィーニョさんは子供に不人気.....っと
会議は粛々と終わり、戻るついでに甥っ子のミルク作って戻ると、先程の会議で不在だった帝襟が、甥っ子を抱っこしてくれていた。
部屋に入ると甥っ子は目敏く自分のご飯を見つけ、此方に手を伸ばしてる。
「あ、お帰りさない。今日は大変すみませんでした。」
「いえ、帝襟さんの所為では、甥の面倒を見てくださり有難う御座います。」
「あぁーぅ…まぅ…」
「いいえ、凄く良い子にしてましたよ」
直立不動のノアに抱っこされながら愚図る様子もなく愛くるしい笑顔を浮かべ大変お行儀よくしており、高い高いも揺すりもされないのが逆に不憫に思い代わる代わる皆で抱っこしてくれてたらしい。
「お蔭でBLTVの前のファンの方々が狂喜乱舞してまして、先程からお布施まで届いてます」
チラリと端末を見ると確かに皆荒ぶっていらした。ちゃんと確認したいところだがおチビの空腹限界値を越えたのか抗議の声をあげているのでミルクを献上する。
「よし!ミルクあげたし、帰るわ」 [えぇ~!!!]
方々から不満げな声が上がる。
「いや、仕事にならんもん。百歩譲ってオムツや服は何とかなっても粉ミルク後少しだし、長時間放置する為のおもちゃないし。というか、何で指導者のクリスさんまで不満そうなの。」
「サッカーボールなら腐るほどあるよ ほら~未来のエースストライカー、サッカーボールだよ」
そういいながらサッカーボールを甥っ子の方へと転がす。おい、待て、勝手にこの子の将来決めんな。王冠配達士。
甥っ子は突進したり、器用な事にボールに乗ろうとしたりと中々、通な遊び方をしている。
「あの~非常に言いにくいのですが、絵心さんから此方の品々を買ってくるように頼まれまして」
そういってミルクやおもちゃやオムツ、果てはちょっとお高めの高級離乳食やブランド物の子供服まで、成る程、賄賂か。というかサイズいつ計った?キモい。
一応、サイズ確認の為手頃なブルーロックのユニフォームをおチビの体にあてる。
まぁ、ピッタリ
....喉が裂けんばかりに叫びたい。誰に何をとは、言わんが察して欲しい。というか、どんだけサッカーさせたいのここのエゴイスト共。
「有り難いけど「伝言で広告塔よろとのことです」
うちの子、宣伝広告に使うな!あ、こら、視聴者共!出演料と称してお布施入れんじゃない!
