第3章 《1部/前編2/5話/3P》04 05 06
〈子供時代編〉【06 もうすぐ来る時間】
〈02/10話│3(2/2)/3P│1500字〉
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「おれはさぁ………ロクジュがいるから、大丈夫なんだよ。あ、治癒能力じゃないぞ!ロクジュがいるからこんな毎日でも笑えるんだ」
「にいさま……わたし…わたしもそうだよ。にいさまがおはなししてくれるから………おはなししてくれるの、にいさまとねえさまとおかあさんだけだもん」
「よしよし、泣くな」
いつの間にかすごくサンジに頼っている。
こんなに未知の世界では『前世の記憶がある』なんてあまり関係ないことだし、そんなに役には立たない。
大人のようにしっかりすることはできるけども『分かっている』からこそツラくもなっていくことばかり。
だからまだこんなに小さなサンジでも───ふつうに頼ってしまうし、甘えてしまう。
(まあ私は妹と言う立場だからね)
泣き止むとサンジの手料理を食べるのが最近の日課。
彼は自分で食べるよりも誰かに食べさせたいみたいで、根っからのコックさんだと思った。
「こないださ、おかあさんにも作ったんだ」
「!げんきだった?」
「ああ!スゴく元気だったよ。だからもうすぐ一緒に暮らせるかもって」
「ほんとに!?うれしい!」
(もう[原作]の『あのお話』か………)
日常の中で[サンジがソラさんにお弁当を作った]のならきっと一緒に暮らせるのはあとわずかの期間だろう。
頼りまくって心配されてるからこそ、いざと言う時に足を引っ張らないように頑張らないといけない。
(本当は私も一緒に行きたいんだけど、甘えに甘えてる存在なのにそこまで頼ってはダメだ。私は私でちゃんと自力で生きていける場所を作っていかなければ……)
問題がありすぎるこの家族───[ジェルマ王国]で、生きていく覚悟を決めた瞬間だった。
(頑張ろう………)
執筆日〔2018,02,21〕
変加筆〔2024,05,10/25,04,02〕