第25章 いつメンにグレイがやって来た!
「こちらはフリントです」
次に紹介したのはフリントだった。フリントは何があったのか、肩からテンニンカを持ち上げて立っていた。
「と上にいるのがテンニンカですね。二人とも今回の任務で共に戦う戦隊のメンバーです」
と私が紹介すると、テンニンカが上からふりふりと手を振った。
「よろしくね、グレイ!」
「よろしくお願いします!」
突然二人が縦に並んでいてもいつも通りそうなグレイに、私は彼は柔軟性が高いのだろうと思う。だが、私は気になって彼女たちに訊いてみた。
「なぜ肩車をしているのですか?」
するとフリントがまず答えた。
「こうしていると、ソーンズより背が高くなるだろ? テンニンカに言われて担いでみたんだ」
「ふふん、高いでしょ〜♪」
と上にいるテンニンカは得意気だ。
よく分からないが、彼女たちの不思議な行動は今に始まった訳ではない。しかしグレイの様子はどうなのだろうか、と見てみるとそこにはキラキラした顔があった。
「いいですね〜、高くてカッコイイです!」
というのがグレイの反応だ。
「お前も肩車をしてやろうか」
フリントもすっかりその気だが、先に紹介だけさせて欲しいと私は止めに入った。グレイはフリントの背の低さに何か言う様子もないし、仲良くしてくれそうな気もした。