第22章 アルタ先輩の推理日記
笑って言ってみる。
プリンまんは通称『プリまん先輩』だ。
ちまかわ達よりちょっと大人なキャラとして描かれている。
というか、アルタ先輩は何故みんながちまかわ達のキーホルダーを持っている事を知っているのだろう?
そもそも『友達と』とは言ったが、具体的に誰と旅行したかも話していない。
何と言うかほんとに謎だ。
「僕だってね、何でも知ってるわけじゃないんだ。知ってる事だけ」
意味深長に言い、指先で日光を浴びキラキラ光るプリンまんを眺めるアルタ先輩。
「ありがとう。僕の事忘れないでいてくれて嬉しい」
言って、すぐ鞄に付けた。
ひとまず、喜んでくれたみたいで何よりだ。
鞄に付けてからも指先でキーホルダーを撫でている。
こんなに喜んでくれるなら買ってきて良かった。
有沙に感謝だ。私だけだったら買わなかっただろう。多分。
「で、『誰と』旅行に行ったんだい?」
アルタ先輩は自分の推理の答え合わせがしたいらしい。
だから私は話す。