第10章 第1部隊
じっとしたままどのくらいか待っていると、公園の入り口に走って入ってくる宗四郎さんを見つけたので、すぐに立ち上がり駆け寄る。
そして彼の胸のところの服をギュッと掴み引き寄せてキスをした。
驚いて少し固まった彼はすぐに私の後頭部と腰に手を回し、絡めた私の舌に応えた。
宗四郎さんの舌が動く度に身体が反応する。
やっぱり、宗四郎さんじゃなきゃ嫌だ。
触れられるのもキスをするのもそれ以上も…。
唇が離れると、きつく抱きしめられる。
私の後ろから近付く足音に気付いた。
鳴海隊長がすまなかったと謝る。
「あなたが僕に頭を下げるとは…そないに美影が大事ですか?せやけど…許しません。美影は嫌がってたはずです。泣かせましたよね?」
低くなった彼の声を聞きながら、首筋に鼻を寄せ彼の匂いを嗅ぐ。
すごく安心する。
鳴海隊長は何も声を発さない。
ずっと頭を下げたままなんだろうか。
「宗四郎さん、好き…。」
首筋に擦り寄って気持ちを言葉にする。
「僕、走ってきたから汗かいてんねんけど……僕も、めっっっちゃ好きやで。」
私の頭に頬を擦り寄せて答えてくれる。
いつも私にだけ、甘い声で甘い言葉を囁いてくれる。
それが、どうしようもなく嬉しくて、ここが公園だと言うことも鳴海隊長がいるというこも忘れて、好き好きと言って頬を擦り寄せて満足いくまで甘えてしまった。
「ほんま…もうやめてや、美影…抱きたなってまう…。」
「んー抱かれたいー。」
もう終わりやと肩を掴まれ引き剥がされてしまった。
途端に自分の痴態に恥ずかしくなる。
「あ、あの、私…あ…ごめんなさいっ…あぁ……。」
目線が右往左往して消えてしまいたくなって、しゃがみ込み頭を抱えて顔を隠す。
謝らんでええと笑いながら彼もしゃがみ頭を撫でてくれる。