第2章 二人はずっと一緒
「今その子どうしてるんだ?」
「僕の屋敷に閉じ込めてる。情報漏れちゃっても困るし、あまりに普通に弱そうだから、その辺歩いてたら死んじゃいそうだしさ。」
「って名前なら…女だね。」
「んー。まぁね。」
急にニヤニヤとし始めた夏油に、五条は不機嫌そうに眉を寄せた。
「何歳くらいなんだい?」
「…関係ある?」
「興味がある。」
「僕らとそんなな変わらないんじゃない?今調べさせてるよ。」
五条がそう言うと、さらににんまりと夏油は笑った。
「可愛いのかい?それとも美人?」
「普通だよ、普通。なんかしょっちゅうドキドキしてる子だよ。今もなんかいつもより鼓動が早い。」
「そんなことまでわかるのか。」
夏油は手を伸ばし五条の心臓あたりに触れた。
「きゃっ、えっちぃ。」
「…。」
呆れた顔で五条を睨みつける夏油は、確かに少し早いな。と、つぶやいた。
「なんか映画でも見てんじゃないかな。普通の子って映画でも心臓の動き変わるんだね。」
「さぁ。そんなもんなのか?」
心臓がタフな男二人には、きっとそんなことは理解できないのだろう。
「どんな子なんだ?」
同じような質問をされ、五条は昨日のを思い出した。
「……おっぱいでかい子かな。」
昨日の脱衣所でのの姿を想像して、五条がそういうと、夏油は少し目を見開き、そして肘で五条の腕を小突いた。
「悟がそう言うのは珍しいな。」
「そんなことないさ。」
「いーや、ふざけずに言うのは珍しい。へぇ、ちゃんか。」
「どうでもいいけど、ちゃんと僕とちゃん。傑が守ってよ。」
「なんで悟まで守るんだよ。」
「だって僕こわーい。」
この情報が漏れでもしたら、上層部はを利用するだろう。
好き勝手してる五条悟の弱点だ。
「せめて自分で自分を守れるくらいの術師だったらよかったのにな。」
「それなっ!」
夏油の言葉に、五条は指を刺し大きく頷いた。