第72章 2025年4月29日 ~朝~
『巴、準備どうですか?』
準備が終わった彼が、
私のいる控室に入って来る。
『もうちょっとで終わるよ~』
最後の仕上げにちゅるちゅるの
ピンク色の唇になれる
リップを妹が仕上げに塗ってくれて。
『やっぱり…その色のドレスは
巴に良く似合ってますね…、さ、
皆会場で待ってますんで、僕達も
あっちに…行きましょうか巴、』
そう言ってこっちに旦那さんが
手を差し出して来て、自分の前に
差し出された旦那さんの手を取った。
と言う…夫婦の控室でのやり取りも
荒井さんと日村さんの両方に
バッチリ撮影されちゃてるんだけど…。
お色直しの再入場は…、
オーシャンプレイスの
テラスからすることになって居て。
今はゲストの人は…みんな
カーテンが閉まっている会場に居るから
プランナーさんがカーテンをオープンする
タイミングを会場のスタッフさんに
伝えてくれて。
披露宴会場の…カーテンがオープンになる。
ドアが開いてあるから向こう側の
会場の歓声が聞こえて来るし、
一面ガラス張りになっていて
神戸の港の景色が…中から見えて
青い空と…神戸ベイサイドの景色が
絶景の特等席からの眺めが…。
視界が開けてゲストからは見えているはず。