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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第5章 特級







宿儺の出した条件は2つ。
一つ目は、あいつが"契闊"と言ったら一分間俺の体を明け渡す事。
二つ目は、この約束を忘れる事。

それが条件。

「駄目だ。何が目的か知らねぇがキナ臭すぎる。今回のことでようやく理解した。オマエは邪悪だ。もう二度と身体は貸さん」
『ならばその一分間は誰も殺さんし傷つけんと約束しよう。これでいいだろう。はぁー、うざ』
「信じられるか!!」

なんだそのジャイアニズム的な物言い。
それで「はい、いいですよ」と言う馬鹿がどこにいるんだ。
流石に俺もそこまで馬鹿じゃない。
そんなんで俺を丸め込めると思ったら大間違いだ。

『信じる信じないの話ではない。これは"縛り"。誓約だ。守らねば罰を受けるのは俺。見に余る私益をむさぼれば報いを受ける。それは小僧が身を持って知っているはずだ』
「前は大丈夫だったろ!」

指を飲み込んだあの時の事を思い出す。
あの時はなんにもなかった。

『あの時は俺も代わりたかった。オマエもあの術師に言われてやっただけ。利害による"縛り"。呪術における重要な因子の一つだ。……それにオマエ、夏油とかいう小娘の事を好いているだろう』

体が硬直した。
喉奥で笑う宿儺は楽しそうだ。

『俺ならばあの小娘をモノにできる。それはオマエにとっては悪いことではないだろう?』
「テメェ……」
『俺は小娘に興味はない。が、この条件を呑めば貴様自身もいい思いをする事ができる。どうだ?』

夏油を条件に入れて来るなんて。
どこまでも卑怯な奴だ。



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