第35章 リバティ ✢
「こーやってスリスリすんの、久しぶりだね。」
「あ、んっ、んぅ、ひぁ…♡」
“本番なし”のルールを創った日だった。
ウチのお風呂で初めてこうしたのを思い出す。
鏡に映るのは、濡れ髪で愛し合う私と蜂楽で……
あの夜と、デジャヴ。
───思えばいつの間にか……
蜂楽のことを本気で好きになっていた。
約束されたように……当然に。
“‘フリ’って……俺は夢ちゃんにどこまでシていいの……?”
“な、なに初っ端から!!やらしいこと考えてんなら結構です!!!!”
思えば出逢ったあの瞬間から……
心の鍵をこじ開けられていた。
不思議なくらい……すんなりと───。
思い出に浸っていたら、急に下半身への刺激がゼロになって、反動で疼きに拍車がかかる。
「んあぁ…♡やめ、ないでぇ…?」
体が燃えるように、熱い。
「……ちょっとタンマ。またすぐ出ちゃうから。」
「早いのは廻のチャームポイントだから気にしないで。」
「気にしてないよ♪代わりに俺、絶倫だし♡」
鏡の中の、ニッと不敵に微笑む蜂楽。
出逢った頃より、顔がほんのり大人っぽくなったなぁなんてドキッとした……
その矢先。
「ーーっっ!あっ、いあぁ……♡」
「どーせコレも欲しかったんでしょ?欲張りさん♡」