• テキストサイズ

【ブルーロック】蜂蜜のファーストラブ

第30章 裏切り





「廻…“運動どんくさい”は、余計でしょーがぁ。」


「時間差♪え、マジそれで泣いてんの?」


「……んなわけ、あるかっ……。」





“今日、帰ったらさ。この顔のホンモノ見せてよ。”





───ごめんね、廻。




さっきまで私……笑えると思ってた。


久々のふたりとの時間をとても楽しみにしてたから。




色々経験して私……強くなったと思ってた。


あんなことがあっても、気丈に振る舞う気でいたから。





でもあなたの期待を……結局、裏切っちゃった。



あのクロッキー帳に描いてくれた私みたいに……



笑って“ただいま”って言えなくてごめんね───。





「話したいことが……あるの。」





───“太陽”さん。


どうか私の涙を、その温かさで乾かしてもらえませんか?





「なにか、あったの?」





蜂楽と優さんに、抱えてたこと全てを話した。



“お兄ちゃん”のこと、両親の離婚とその理由。

そして“ストーカー”の真相。



ふたりとも、同じ色の眼を潤ませて聞いてくれた。



“辛かったね”と言って、抱きしめてくれた優さん。

頭を撫でながら髪や頬にキスしてくれた蜂楽。





ふたりは私の“太陽”そのもの。


私の居場所はもう……ココだけなんだと思った。




今日は今季一番の寒さになるって聞いたけど……


“太陽”がふたつある、とても温かい夜だった。


/ 514ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp