第24章 ラッキーカラー
「今日の夢ちゃん、すっげーいいね♪俺のためにオシャレしてくれた?足の爪もかわいいじゃーん。」
「……ん。ありがと。」
海に行くことが決まってすぐ、バイト休みの日に
ひとりで買いに行ったミニ丈のタイトスカート。
それと今回は、トップスも冒険した。
流行の、ヘソ上がオープンなクロップド丈。
上下とも体のラインが出るけど、私らしくて好きだ。
個性(それ)を、蜂楽が喜んでくれるとも思ったし。
もしお母さんが見たら、THE・冷えるからやめな!
って言われるコーデ。
友達と遊ぶとか趣味もない私は、お小遣いやお年玉の貯金は他の人よりあると思う。
無駄遣いせず学費貯めなきゃいけないんだけど、
今回ばかりは特別だ。
「夢ちゃんらしくて俺は好きだけど、ちょい露出多くない?変なヤツに絡まれないよーに、俺から離れちゃダメだよん?」
「……だいじょーぶだって。」
隣に座る蜂楽の肩に、そっと頭を置いてみる。
褒められて、心配されて嬉しいなんて……
私はなんて、単純なの。
「♪ 夢ちゃん大好き♡」
恋人繋ぎに指を絡められて、脚の隙間を埋められる。
出会ったばかりの頃の新鮮なドキドキ感が、蘇る。
「17歳、おめでとう。」
「ありがと♪」
不安な気持ちは拭えないけど、今日は蜂楽の誕生日。
原動力にもなってたお楽しみ。
デート自体が久しぶり。
本当は……最高の日にしたいと思ってるんだよ。