第11章 ビター ✢
「っ……や、んんっ……!」
ぬるっと舌を入れられると同時に、両胸を強く鷲掴みにされた。
ブレザーを脱いだシャツだけの制服は大きく揉みしだかれて、スカートにしまっていたシャツの裾がどんどんはみ出ていく。
「蜂楽ぁっ、やめてぇっ…!」
「うっせぇ唇…。」
「んぅっ…!」
すぐにキスで塞がれて、舌を激しく動かして口内を犯される。
頭が真っ白になるような、冷たくて乱暴でサイコなキス。
「はぁっ……はっ……!」
「っ、……夢っ」
息継ぎで唇を離されたら、今までで一番低い声で私を呼んだ。
蜂楽に呼び捨てで呼ばれたのは、初めてだ。
かろうじて見えたその表情は……
切なそうで、苦しそうで、泣きそうで……
なのに裏腹に、ゾクゾクするほど妖艶───。
透明な糸で繋がったふたりの舌先の距離を、またすぐにゼロにされる。
「んっ、ん、ぁ……」
「……はっ、ん」
学校なのに止まらない。
蜂楽は1ミリも───止めようとしてない。
「あっ」
唇を離されて、首筋にぢゅうっと強く吸い付かれた。
チリッとした軽い痛みが走る。
「キスマつけた。俺とおそろ。」
試合の日に私がつけた、少し薄くなった吸い跡を見せてくる蜂楽。
「いた……やぁっ……」
畳み掛けるように首筋に噛みつかれる。
鋭く歯を立てて、見せつけるように角度を変えて……
きっとわざと噛み跡をつけてる。
「ん、ぁ……蜂楽ぁ……」
「っ、夢。夢が、欲しい……夢っ、夢……!」
噛みつきながら、うわ言のように私の名前を呼ぶ。
片手は胸をグシャグシャに揉み……
もう片方の手は、お尻と内ももを往復する。
熱く硬くなった雄を、私に押し当てながら。