第5章 ご主人様のお気に召すまま【前編】
言葉で伝える代わりに、自ら足を絡めて腰を擦り付け、視線で誘う。
私の意図を汲み取ってくれたのか、彼は髪を掻き上げてフッと笑みを浮かべた。
「ゆめかって、だめだめ言いながら欲張りだよね。ま、そんなヨワヨワなとこもイイんだけどさ」
喜色の滲んだ声音から興奮が伝わってくる。
私の両足を大きく開かせると、そのまま悟が覆い被さってくる。
「……っ、あ……はぁ……さと、る……」
再び挿入される熱に、私は吐息を漏らす。
結合部がぐちゅぐちゅと淫らな音を立て、溶けそうなほど甘い快楽にどうしようもなく酔いしれる。
「悟……きす、して……」
彼を求めて手を伸ばすと、悟が上半身を倒して唇を重ねてくれる。
優しく触れ合わせながら舌を絡ませていると、ゆっくりと腰を動かし始めた。
結合部からぬちぬちと湿った音がする。
「ん、んっ、音、恥ずかし……っ」
「ゆめかのここ、ゆっくり抜き差しするとナカが吸い付いてくる」
悟の掠れた声にさえ感じてしまう。
先程出されたばかりの精液が中でかき混ぜられてぐちゅぐちゅと泡立ち、肌を伝って敷布の上に落ちる。
先程とは打って変わって緩やかな動きに、じんわりとした甘い快楽が広がっていく。
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