第22章 出会いⅢ
[だ、大丈夫だよ……条くん!]
[私もほら…びっくりしちゃっただけだから…]
[だから兎耳山さんも…ね…]
この居た堪れない状況をどうにかしたい
兎耳山さんのせいじゃないということを伝える
あの時の反応というか対応が間違っていなければこんなことにはならなかったのだしそれに二人が険悪になるのを避けたかった
私の言葉を聞いてどう思ったかはわからないけど
[ちゃんがそう言うなら…]
先程までの表情は打って変わって落ち着いたようでどうやら納得してくれたみたいだ
[お姉さん…ごめんね]
対照的に兎耳山さんはまだしょんぼりしている
そんなにショックを受けてほしいわけではないのに
[そんな…気にしないでください…!]
[大丈夫ですから…!]
[ほんとっ!]
大丈夫だと言うことを必死で伝えると徐々に顔つきが明るくなり始める
(よかった……)
(もう大丈夫みたい…)
安堵しかけた時
突然強く両手を握られる
(え?)
どうして手を握られたか謎だ
それに言い方が悪いかもしれないがこんなに力があるとは思わなくて驚いていた
痛くはないから大丈夫なのだけれど
眩しいくらいに目を輝かせながら
[ねぇ!お姉ちゃん!]
いつの間にかちゃん付けになっている
それは全然いいのだけど何か言いたいことでもあるのかな
少しドキドキしながら待っていると
[お姉ちゃん今からオリに遊びに来てよ!]
[………はえ?]
急に何を言われたのか理解できなくて間抜けな言葉が出てしまっていた