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依々恋々 -Another story-

第34章 comming soon...?


「ご迷惑おかけしました」

借りた病衣に着替え、汚れたシーツを変えてくれた清掃員に頭を下げる。
仕切りのカーテンから姿を見せたシャンクスに、ごめんなさい、と謝るジウ。

「寝てろ。ただでさえジウは貧血で低血圧だろ」
倒れるぞ、と言われて、新しくきれいになったベッドに恐る恐る腰掛ける。
「横になれ」
「いや、ちょっと横になるとまた漏れそうで」
少し考えたシャンクスは、ジウが背中を預けられるように腰から頭部にかけて布団と枕を積んだ。

「薬は?」「いつものやつ、切らしてて」
椅子に腰掛け、優しく腹部を撫でる。
「だいぶ辛いらしいな」
「昔からだから」
休みで良かった、とジウは背を預けて目を閉じた。

「もしかしたら、と思ったんだがなぁ」
シャンクスは、ポン、と腹を撫でてベッドに頬杖をついた。
「そんなに子ども欲しい?」
「ジウと俺の子ならな」
「シャンの子以外を妊娠する可能性はないけど」
笑ったジウの顔に、口走った。
「一緒に暮らすか」
優しく撫でる腹からジウに目線を移す。
「シャンの部屋で?」
「それでもいいし、新しく部屋を探してもいい。
俺の方は家賃が発生してるわけでもないし、新しく越したとしても、あの部屋はトランクルーム代わりに資料や機材を置いておけるしな」
「それって『同棲』ってこと?」
そうなるな、と短く息を吐く。
「ジウが必要なら、ジウの部屋の契約は残しておけばいい。家賃は、払ってやるから」
「いやいやいやっ!なんでシャンが払うのよっ?!必要なら自分で払うから...」
家賃補助出てるし、とジウは俯く。

「一つ、聞いてもいい?」「なんだ?」
おず、と目線を上げるジウ。

「シャンは、その、お、奥さんには家庭に入ってほしいって考え?」
「いいや」
即答したシャンクスに、ジウは瞬いた。

「俺は、ほとんど家事能力が無いからな。そのあたりは頼りっきりにはなるが、ジウが仕事を続けたいなら続けさせてやりたいと思う。もし、家事が負担に思うなら代行を頼むとかすればいい。ジウが家庭に入りたいなら、ちゃんと養う」

ジウの希望に添う、と言ったシャンクスは、少し、赤みが指した頬を撫でて微笑んだ。
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