第2章 〜夕闇の彼方より〜
名前を入力する場所の上に貴方の怨み、晴らします。
と表示されている。すぐさま名前を入力する。
綾瀬 さつきを地獄へ流してください。
怨みを込めながらエンターキーを押す。
するとまたふわっと風が吹き抜け、さっきまで部屋にいたはずなのに、見たこともない川のほとりにある柳の下に移動していた。
夏梨「私を呼んだわね」
清水「え、夏梨さんが地獄少女...?」
夏梨「私は閻魔夏梨 。骨女」
骨女「はいよお嬢」
木の裏から骨女と呼ばれる花魁のような着物のはだけた綺麗なお姉さんが出てきてクルッと回ると藁人形になった。首の辺りに赤い紐が結ばれている
夏梨「受け取りなさい。
あなたが本当に怨みを晴らしたいと思うなら、その赤い糸を解けばいい。
糸を解けば、私と正式に契約を交わしたことになる。
怨みの相手は、速やかに地獄へ流されるわ。」
清水「これを、とけば...」
糸に手をかける。
夏梨「ただし、怨みを晴らしたら、あなた自身にも代償を支払ってもらう。」
清水「代償...?」
夏梨「人を呪わば穴二つ。あなたが死んだら、その魂は地獄へ落ちる。 極楽浄土へは逝けず、あなたの魂は痛みと苦しみを 味わいながら、永遠に彷徨うことになる。」
清水「私も地獄に...?」
夏梨「死んだあとの話だけれど。後は」
-貴方が決めることよ-
次の瞬間には元の部屋で、夏梨さんもいなくなっていた。幻かと思ったけれど手には真っ黒な藁人形が残っていた。