第2章 ホワイトクリスマス
「ホワイトクリスマスって、そういえば、イノが白い薔薇でそう呼ぶものもあるとか言ってたな」
「そうなの?白薔薇なら私多分持ってる気がする…」
ポシェットの中の種を探す
「なんでそんな花の種持ち歩いてるの。」
「えぇ、だって、結構便利なんだよ?」
「白い薔薇は戦闘には使わないでしょうに。何に使うの?」
「んー、喜ばせたい人がいる時とか、かな?カカシ先生。私からも景色をプレゼントしていい?」
「うん?」
「どうせなら、ここに居るみんなにプレゼントしちゃおう。なんてったって今日は、ホワイトクリスマスだもんね!」
「んん?楓、なにを…
「草遁、草花再生…!!倍花……、開花!」
手早く印を結び白薔薇の蕾を沢山作る
蕾ごと空高く飛ばして空中で開花させる
雪と一緒に白薔薇と花びらが舞う
あたり一体でちょっとした歓声があがっていた
「みんなの思い出づくりになったかなぁ?…ね?カカシ先生、種持ち歩いてると便利でしょう?」
白い花びらと雪が舞い散る中先生の方を振り返る
「…ほんと、楓ってやつは…」
キラキラと灯りに照らされながらカカシ先生は私に近づき私を抱きしめる
「はぁ。どこまでいい子なんだよ…。ここにいたみんなはきっとこの日を忘れないだろうな」
「カカシ先生は?忘れない?」
「ん…忘れられないね。」
「そっか。嬉しいな。」
後日ホワイトクリスマスに白い薔薇が舞い散ったという噂はすぐに広がり、
この通りは後に白薔薇街道とよばれるようになったのはまた別のお話