第2章 捨てましょう、自己嫌悪感なんて ※微
またある日は、お料理を教えてくれた。
「、死柄木弔、夜ご飯なにが食べたいですか?」
弔くんとゲームをしてたところへどこから来たのか、ワープゲートから黒霧が来て何が食べたいか聞いてきた。
『んんっとね...にんじんとピーマンが入ってないやつ!』
「はガキだな。俺はオムライスがいい」
『4つしか変わらないし、黒霧から見たら、12歳の弔くんもガキだよ〜??』
悪態をついてくる弔くんの頬っぺたを人差し指でウリウリしながら、ニヤニヤと勝ち誇った顔で弔くんを見てやる。
「なっ...お前っ...」
「、好き嫌いはいけません。栄養が偏り、大きくなれませんよ。」
『うぅ...大きくならないと強くなれないから、もう好き嫌いしない...』
「じゃあ、夜ごはんはオムライスにしましょう。私は材料を買ってきますので、2人ともお留守番お願いしますね。」
「分かった。ゲームやろうぜ」
『私も黒霧と行く...!黒霧いい...?』
弔くんにテレビの前に引き戻されそうになったが、ドクターの施設に来る前も施設にいる間も外に出してもらう事がほとんどなく外の世界には少し憧れがあった私は黒霧と出かける事にした。
「ええ。ですが、いい子にしてて下さいね。」
『うん!!』
「では死柄木弔、お留守番をお願いします。」
「はーい」
私は弾むような足取りで黒霧と家を出た。
『黒霧、ワープ使わないの?』
螺旋階段をぐるぐる下に降りながら黒霧に質問した。
「えぇ。街中や店だったり不特定多数が集まる場所では使いませんね。、そこ段差があるのでお気をつけて。」
手を、と言いながら黒霧は私が転ばないように手を引いてくれる。
黒霧は本当に優しい。
『黒霧は優しいねぇ。お勉強もできて、ご飯も美味しいし、お母さんみたいだねぇ。』
「お母さん...ですか。そうですね。私は死柄木弔と、を守る者です。」
黒霧が繋いでいた手を離し、私の頭を優しく撫でてくれる。
先生とはまた違う優しい撫で方だった。
『んっ...』
「ほら、着きましたよ。ここで食材を買いましょう。」
お店の中に入ると黒霧は籠を持ち、私から離れないでくださいね、と言い手を繋いでくれる。