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月島軍曹を絶対幸せにするマン

第4章 月島軍曹と樺太先遣隊



樺太 大泊

「駄目です、帰りなさい」

「嫌だ」


月島軍曹と戻るか戻らないかで火花を散らす
お互いに譲る気はない


「正直、貴方はお荷物です」

「知ってるよ、それでも着いていきたい」


月島軍曹が溜め息をこぼす

ちょっと、と大尉の事を連れ出し、他の男達に聞こえないように耳打ちをした


「杉元はアシリパを連れ戻しても、鶴見中尉の元へ戻る契約をしています
貴女とは離れませんよ」

「?
それが何?」

「……鯉登少尉でしたか、失礼しました
少尉は私が死なせません、またすぐに会えますよ

二人きりにして差し上げますから、お別れをして戻ってください」

「何で音?」

「…………、まさか谷垣ですか?」

「だから、何の話!?」

「(何が目的なんだ……)」


月島軍曹の眉間の皺がいっそう濃くなる

その時、鯉登少尉が持ってきた荷物の一つから、少年と犬が出て来た

「なんだ、このばっちぃのは!」

「チカパシ!」


チカパシを送り返すか連れていくかで揉めていると、杉元と谷垣が連れていこうと言った


「連れていこうぜ
アシリパさんと旅をして、女子供がいた方が良いことも沢山あった」

「ならお前らが責任を持て
これ以上子守をする気はないぞ」

「言われているぞ、ゆめどん」

「オメーだよ」

「?」

「そうと決まれば、早速聞き込みだ!」

「大尉殿は私に着いてきてください
知らない街ですので、どんな輩がいるかわかりません」

「分かった!」


聞き込みをしていると、鯉登少尉の入ったフレップワイン屋でアシリパらしきアイヌの女の子を見たと言う

女の子がいると言う森の中へ駆ける


「アシリパさん!」

「子供の足跡がある!」


しかし、森の中にいるのはアシリパではなかった


「あのフレップ姉さんもいい加減だな……」


落胆していると、女の子はチカパシに話しかける


「貴方、北海道のアイヌ?
私会った、北海道から来たアイヌの女の子」

「「!」」

杉元が女の子に写真を見せようとした時、リュウが激しく吠え出した
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