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依々恋々-イイレンレン-@Shanks in 現代社長

第6章 6年間の始まり02



 ✜

-「シャンクス」と名乗った男、赤髪で顔に大きな傷がないか?-
「え、」
-刃物傷が3本。左目を抉ったように額の半ばから頬骨辺りまで-
この男。
本当は仕事を放り出してついてきてるんじゃなかろうか?まさかフィアンセとその親友にそんなストーカーじみたこと、と考えたら、(コイツならやりかねん)と寒気がした。

-お前、俺に対してだいぶ失礼なこと考えただろ-

言い当てられて、誤魔化そうとする。

「私の可愛くて愛くるしくてキュートすぎる親友を、唆してかっ攫っていった変態野郎だからな」
-誰が変態野郎だっ!-
「純真無垢で素直な🎀に
『俺以外の男に取られたくないんだ』
などとほざき、挙句の果てには記入済みの婚姻届け持ってきて
『俺が一人前の医者になるまで預けとく。できるだけ早く提出できるように努力する。だから、それまで花嫁修業頑張れ』
と、よく知らんお前の両親の思い出のレストランがあるとかいうホテルでプロポーズかまして、私から🎀をかっ攫っていった罪だ!
懲役一生涯だ、罪人トラファルガー・D・ワーテル・ローを無期懲役の禁固刑に処す!」
-お前ら、どこまでツーカーなんだっ!?
他人のプロポーズの言葉を一言一句再現すんな!
んでよく覚えたな!?俺のフルネームもっ-
「私と🎀は、一心同体だっ!
『ローのフルネームってかっこいいよね。なんか、口に出して言いたくなっちゃう』とか言われて、傍らで繰り返し呟かれれば嫌でも覚えるわっ!」
-あ?可愛すぎるだろ、🎀のやつ。-
「そんなことこちとら10年以上前から知ってるわ!」

話が逸れた、とため息をつくロー。
-できるだけ早くその男とは離れろ。
連絡先の交換なんか言語両断だぞ-
そんなつもりはないけど、とちょっと戸惑う🌸にローは続ける。

-株式会社Red force。
表向きの主事業は情報・通信業、製造業。
他にも、運輸、金融、不動産に飲食からレンタル業まで手広くやってるが、『裏』との繋がりが深いと聞く-
「『裏』って...」
-ある会社と一悶着起こしたこともある。
そのへんは、お前の元カレが詳しいだろうな。
俺が言えるのは、お前の職業上、深く関わるべきじゃないかもしれない-

一応、伝えておく、と警告した悪友の言葉が、頭の中でグルグルと渦巻いていた。
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