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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第1章 プロローグ 導かれし三人


「ここ何日かでAKUMAの数が増えました。私もさすがにそろそろ危ないかなと思っていたのですが」

そこに何か事情を知ってるらしい神田とナギサが来てくれて、とても助かったとユキサは言った。

「さっきの、神田さんの話が本当なら…この力を手放したら戦わなくてよくなるという事ですか?」
「…戦いたくないのか」
「それは…。……いいえ。それで助かる人達がいるのなら、私は戦いたいと思います。ただ、神田さんたちはこのイノセンスというのを必要としているのでは、と思いまして」

神田の言葉に一瞬考え込んだユキサだったが、戦いを恐れている、戦いたくないというわけではないようだった。
AKUMAの調査、AKUMAが現れる場所にはイノセンスが関わっている。
ならば神田たちは、イノセンスを探しに来たのではとユキサは思っていた。

「確かに我々はイノセンスを探していました。しかし…そのイノセンスが3つあるかもしれない、更に既にユキサ様が使っているのであれば、我々はユキサ様を本部へお連れしなければなりません」
「黒の教団の本部に?」
「適合者ならば…エクソシストとして、AKUMAと戦わなければなりませんので…」

“ニガサナイ…エクソシストォォ~~!!!!”

「!!」

―――――ドオオォォォォン!!!!

ナギサの言葉の途中で突如、頭に響くような声と同時に、小屋が破壊された。
すんでのところで、神田は小屋から脱出し、ユキサも飛び出した。
瞬間、神田の目に映ったのは…。

「ユキサ様…。羽…?」

呆然とユキサを見るナギサと、ナギサの背負っている物を抱えて空を飛ぶユキサの姿だった。
背中からは透き通った水晶のような羽が生えている。
が、突然ガクン!と蹌踉めき、ナギサはユキサと共に地面の雪の中へ落ちた。

「いたた…。ユキサ様、大丈夫ですか!?」
「ご、ごめんなさい…まだあの羽は慣れていなくて…」
「いえ、こちらこそ、助けて頂きありがとうございます」

申し訳無さそうに言うユキサに、ナギサは首を振ってお礼を言った。
そうしてナギサは神田の方へ振り返る。
目が合った神田は小さく頷き、六幻を抜刀した。
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