第19章 第十八話 本部襲撃
ドンッと大きな衝撃が走り、AKUMAが倒されていく。
しかし一向に数が減らない。
「っ…どれだけAKUMAを連れてきているの…!?」
「それだけあの卵が…」
彩音と不二が飛ぶ。
2人がいた場所にAKUMAの攻撃が放たれた。
飛んだ先で視界の端に映り込んだ様子に、彩音が大きく目を見開いた。
団員たちが、次々と守化縷(スカル)に改造されていっている。
「や、やめて!!!」
彩音が守化縷へ矢を打つが弾き飛ばされてしまった。
その間にもAKUMAに攻撃を撃たれて思うように動けない。
「方舟ゲート、開口!」
ノアのルル=ベルの言葉が響く。
焦るアレンと不二が攻撃しようとするが、AKUMAたちに取り囲まれてしまった。
「『道化ノ帯<クラウン・ベルト>』!!」
「はああっ!!」
アレンが複数のAKUMAを倒し、残ったAKUMAを不二が斬り捨てる。
しかしアレンの道化ノ帯<クラウン・ベルト>を避けてAKUMAが襲いかかった。
天針<ヘブンコンパス>!というブックマンの声を聞き、アレンと不二が振り返る。
「ブックマン!?」
「AKUMAの能力にあてられたようじゃ…」
パキパキと石化していくブックマンの体を見て、2人が駆けつけようとする。
が、巨大AKUMAがアレンと不二に向かって突撃してきた。
一瞬気づくのに遅れた2人が吹き飛ばされる。
「周助!!」
壁に叩きつけられた不二の元ヘ彩音が駆け寄った。
その背後に見えたAKUMAに、不二が痛みに耐えて起き上がった。
彩音を抱えて一度AKUMAたちから身を引いた。
「コムイさん!」
「ユキサちゃん…!」
神田と共に3番ゲートへやってきたユキサを見て、コムイが辛そうな表情をする。
状況は…!と聞いた所で、その横にいるルベリエを見てユキサはビクリと体を強張らせた。