第2章 君とタバコ。《スモーカー》
「それでは、リンさん。スモーカー中将失礼します!」
「失礼します!じゃあなリン。」
『んふふばいばーい』
久々の酒で飲みすぎたのか、リンだけが酔っ払っていた。
2人は心配していたが、スモーカーの「俺が送る」の一言で今に至る。
ふわふわとした足取りで、色々なものに興味を示すリン。
スモーカーは軽く舌打ちをしてリンを抱えた。
もちろんお姫様抱っこではなく、片手で重たい荷物を運んでいる時のような持ち方をしている。
『スモーカーさぁん!見てくださいあれぇ!ホタルぅ!!』
「…」
『無視ですかぁ~!』
「しつこい。大人しくしてろ。」
割と痛いゲンコツをくらいリンは大きく頬を膨らませてじたばたと暴れた。
「お前…落とすぞ…」
『優しく落としてください』
「馬鹿か。」