* 忍のハート ✿ 番外編 *【ONE PIECE】
第29章 ◆ 助けたい君 ◆ 夢主視点 ◆ ④ ◆
ジャンバールもベポを横に寝かせ腰を落とした
ジジィは地面に寝転んだ2人の手当てを始めた
「皆よく頑張ったね⋯逃げながら、それもローやベポ相手に⋯殺す気の奴を相手にしながら殺さない戦いってのは1番大変なのにね⋯」
ローの頭を撫でながら言えば
思ってた人と違う人が答えた
クロガネ)「もう寝とるぞ」
「え?」
ジジィの方に目を向ければ
案の定シャチとペンギンは寝ていた
ついでにジャンバールも首が辛そうな体勢で寝ていた
まぁ、仕方ないか
そう思った時だ
静かになった空気を壊すように届いた
覇気の気配
ジジィと目を合わせ2人して覇気が流れて来た方に目を向けた
⋯ウタちゃん⋯
まだ⋯あっちでは何かあるのか
何をやっているのか
気になった
「⋯⋯」
そんな時だ
ジジィの声が聞こえた
クロガネ)「まだ用事か?」
覇気の方へ向けていた視線を
ジジィに向ければ
ジジィは真っ直ぐ私を見ていた
私はそっと視線を逸らし
また覇気の方へ視線を向けた
「⋯ねぇ、ジジィ⋯もし私が⋯」
クロガネ)「止めてやる」
「⋯⋯」
クロガネ)「お前が望むならな」
「⋯⋯」
クロガネ)「お前が望むなら⋯助けてやるわい。何度でも」
「ふふっ⋯ジジィに助けられても嬉しくねぇ」
クロガネ)「言ってろクソガキ」
「⋯ありがとう」
クロガネ)「ふん⋯お前達を引き取る時に覚悟は決めとる」
「達って⋯そっか⋯ちょっと行ってきます」
クロガネ)「おぅ⋯こいつらが目を覚ます前に戻って来るんじゃぞ」
「そんなに時間はかからないと思うよ。すぐ戻る」
クロガネ)「なら行ってこい」
「うん」
ここを離れる前に
口寄せで雲母と冥母を呼び出した
雲母には皆を守って貰うように指示し
冥母にはローの枕になってもらう様に指示した
雲母は快く引き受けてくれて
冥母は少し不服そうだったがやってくれた