第59章 ★ 悪夢 ★ 夢主視点 ★ ① ★
ロー)「海を見て泣いたらいいんだろ?今は海の上だ。今ならどこでも泣けるぞ」
「…なんで…」
ロー)「今泣くか、あいつらの前で泣くか…選ばしてやろうか?」
「…泣くのは強制なの?」
ロー)「別の意味で鳴かせてやろうか?」
「あー。それはちょっと遠慮したいかなー」
ロー)「なら選べ。ここで泣くか。あいつらの前で泣くか」
「もう引っ込んだよ。それに知ってた?私の涙は高いんだよ」
ロー)「買ってやるよ。お前のもん全部」
「あら、太っ腹ね。このお兄さん。素敵だわー」
ロー)「棒読みで言うな」
こんなしょうもない会話でも心が暖かくなる
私はローを見上げた
私が頭を動かした事でローは頭を浮かせた
「…ありがとう。また今度泣きたくなったらあなたの胸を貸してもらえる?」
ロー)「…今度は高くなってるかもな。俺の胸も安くない」
「あら、私にはつけがあるもの。あの島で私の胸を貸したつけ」
ロー)「それなら返した」
「うっそだー。返された覚えがないんだけどー」
ロー)「…お前が覚えてないだけだ」
「絶対嘘でしょ」
笑って言えばローも小さく笑ってくれた