第2章 合同任務
次々とチリになり消えていく呪霊達。
七海君の方を一瞬見るけれど、あちら側の呪霊も問題なく減っているのが分かる。
「……ッ!」
一体一体の力は無いはずなのに、数が多く密集しているため動きづらい。少し荒くなっちゃうけど…。
「仕方ない…一気に祓う!」
刀に呪力を一気に込め、振り下ろした所で気が付く。
あまりの呪霊の多さに見えていなかった大型の噴水二つが、私の刃によって切り裂かれていく。
うわ!ヤバイ!…そう思った時には手遅れで、噴水は粉々になり、そこに溜まっていた水が一気に私目掛けて溢れ出した。
ずぶ濡れになった全身、これじゃあ動きずらいと思いショート丈の学ランを脱ぎ捨てる。
「こちらはもう大丈夫です、夏油さんの所へ行ってくださいッ」
その七海君の声を背に一瞬そちらを確認すると、残りは三体ほど。うん、後は七海君に任せよう。
「分かった!傑の所に向かう‼︎」
傑が居るであろう方面に向かって勢い良く走り出す。
ドッカーンッッ!!!!
再び聞こえてきた大きな爆発音。私はその爆発の先を見てゆっくりと落ち着いたように足を止めた。
そこに居たのは悟と傑。
二人は目を細め笑い合うとパチンっと良い音を上げてハイタッチをした。
「ははっ、やっぱりあの二人は最強だ。もう片付いちゃってる」