第23章 冒険者の心

『……あれ？』

痛めたであろう足を皆に内緒で手当てする

しかし人の怪我を治せる、自分の手当てはやってもらっていたことが多く

包帯が上手く巻けない

『どう頑張っても…ぐちゃぐちゃになる…。これじゃ服の上からでもわかっちゃう…』

また取って巻き直す

『（痛くないから…やらなくてもいいと思うけど……見つかった時に怒られる…）』


ｺﾝｺﾝｯ


ｶﾞﾁｬｯ


マーベラス「、お前今日…」

『あ』

包帯を巻き直している場面を見られた

マーベラス「お前…！やっぱり怪我してやがったな！」

『でも痛くないし……歩けるから大丈夫』

マーベラス「大丈夫じゃねぇだろ…。貸せ」

マーベラスはの向かいに座り包帯を取った

そして丁寧に足に巻いていく

『上手だね』

マーベラス「まぁな」

『…………』

マーベラス「ほらよ」

『ありがとう』

マーベラス「おう」


マーベラスはの足を持ち上げる

『マーベラス…？』

マーベラス「………」

マーベラスは包帯の上から口付けた

『…！』

手、腕、顔、首の包帯の上からも次々と口付ける

そして首に顔を埋める

『今日は甘えんぼだね、マーベラス』

マーベラス「……うるせぇ…」

はマーベラスの頭を撫でた

『ホントに痛くないよ』

マーベラス「……ん」

『（どうしたら元気になってくれるかな…）』


はマーベラスの頬にキスをした

マーベラス「！！！？」

マーベラスが勢い良く離れた

『元気出た？』

マーベラス「……で、出た…」

『よかった』

マーベラス「…っ」

優しく微笑むを抱きしめた

『わ』

マーベラス「〜〜っ」

『どうしたの？』

マーベラス「うるせぇ……見んな……」

『？』

マーベラス「（クソ……可愛い…）」

マーベラスはの頬を甘噛み

『！』

マーベラス「…あんま可愛い事すんな」

マーベラスは呟いて部屋を出た

『ほっぺ……食べられた…』