第5章 ❤︎ 三日間ハメまくった記録 黒尾鉄朗
「…ッ、んぁ……、ぁーっ」
「お前、どんだけ底無しなんだよ」
「あ、あっ、…てつろ、……鉄朗」
一度昇り詰めたいちかは絶え間がなかった。
理性をなくしたように喘いでも俺の名前だけはちゃんと呼んじゃうのとかさ、もう何なんなの。もうさこのまま心も全部繋がっちゃうのが二人の正解だよな。
余裕なんてないのに高揚感が高まって、吹っ切れたようにただ一番奥へ何度も繰り返し腰を打ち付けた。激しくぶつかり合う音と悲鳴にも似た喘ぎ声。どちらが先にイッとかそんなことはどうでもよくて緊張の糸が切れる瞬間までいちかの腰を打ち付け、子宮の奥へと注ぎ込むように射精した。
意識を飛ばして毛布と俺の腕の中で眠るいちかにそっと口付ける。
体温が下がるにつれてアルコールが抜けていきだんだんと思考もクリアになっていく。いちかと交わる時は我を忘れるくらいに求めてしまって少しの後悔はあった。でもいちかに対しての想いは勢いだけで口走ったことじゃない。愛おしいという言葉が一番近い感情で、いちかが電話の時に見せたような悲しそうな横顔をもう見たくはなかった。
「あんな男とはさっさと別れて俺にしとけな?」
眠っているいちかからは当然返事はない。けどこうやって一方的な思いを募らせて寝顔を見つめてるのも悪くない。
好きにさせた責任はちゃんととってね、いちかちゃん…?
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