第41章 今世の私も、余す事なくもらってください✳︎不死川さん※微裏有
「…酒の味がする」
「すみません。ひたすら飲み食いばかりしていたので」
「外であんま飲むんじゃねェよ」
「大丈夫。私、こう見えて結構お酒強いんです」
至近距離で視線を合わせていると、実弥さんの瞳がギラつきを強めていく様がしっかりとみてとれ、背筋が甘くゾワリとした。
「…酒に酔ってて危ねェから一緒に風呂入ってやるよ」
「…ふふっ…お風呂は声が響いちゃうから、えっちなことしちゃだめですよ?」
挑発するような口調でそう言った私に
「それはお前次第だァ」
実弥さんは口の端を上げ、ひどく官能的な笑みを浮かべた。
…っやだもう好きっ!!!
その笑顔に心を打ちぬかれた私は
「…前言撤回です。…たくさんエッチなことしてください」
自ら下腹部を実弥さんに押し付けそうお願いした。
その後お風呂でさんざん実弥さんの愛撫により蕩けさせられた私は、今世で初めてなんの隔たりもなく実弥さんと繋がり合い
「…あ…っ…は…あぁあ!」
「…中に…出す…ぜェ…?」
「…ん…奥に…奥にいっぱい…ください…!」
「っ…わかってらァ…」
欲してやまなかった実弥さんの子種をようやく私の中に感じることが出来たのだった。
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翌週私は
”大変申し訳ありませんが一身上の都合により退職させていただきます”
と予定通り非常識な新入社員になった。
"え?どうして!?柏木さん…物覚えもいいし、周りとも上手くやってるように見えてたのに…なにかあったのなら相談にのるからすぐに辞めるなんて決めないで、もう少し頑張ってみないかい?
部長は私を説得しようと試みていたようだが、当然私の決意が変わるはずも無く
"…期待に添えずすみませんでした。短い間でしたが大変お世話になりました"
丁重にお断りさせてもらった。