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【NARUTO】月影の恋人(R18)

第5章 * 光の中のプロポーズ



「わーっきゃーっきゃーーー!!」

結を背中におぶって夜の街を駆ける。
結は怖いらしく、ぎゅうっとオレにしがみついている。

「結、怖かったら目、閉じてなよ。
口も閉じないと舌噛むよ」

森に入り、一度木の上に結をゆっくりと下す。

「こ、こわすぎ……」

涙目になった結の目元を拭う。

「遊郭からだいぶ離れたし、ここからはゆっくり行けるから大丈夫だよ。
もうちょっとだから」

本当はおんぶの方が風がこなくて楽なのだが、抱っこの方が安心感があるだろうから、結の手を首に回させて、膝を持って抱き上げる。

「寒くない?」

「うん。大丈夫。
カカシこそ、重くない?」

「うん。柔らかくて抱き心地最高」

「ふふ、よかった」

今度は目と口をしっかり閉じて、結がしっかりと抱きつく。
少し力をこめて抱き寄せるとオレは再び駆け出した。


目的地につき、結を地面に下す。

「結、手、オレがひっぱるから目は閉じたまま着いてきて」

開きそうになった目を手で目隠しして、結の手を引いてゆっくりと川辺まで歩く。

「開けていいよ」

ゆっくりと目を開いた結が目を見張る。

「わ、すごい……」

川辺には無数の蛍が柔らかな光を放っていた。
ゆらゆらと漂う蛍の光は幻想的ですごくきれいだけど、オレはただ、光を見つめる結のきれいな横顔を見つめた。

「寒くない?」

背後から包むように結を抱きしめる。

「うん、平気。
それより蛍、初めて見た!
すごいきれい!!
連れてきてくれてありがとう!」

無邪気にはしゃぐ結が可愛くて、その頬に手を伸ばし、そのままサラリと髪を梳く。

「結のほうが、きれいだよ」

「へ?」

「顔も、髪も、体も、目も、全部、結が、一番きれい……」

「え?え?どしたん?
カカシ、酔ってる??」

結が顔を赤くしながら戸惑ったように目を泳がせる。

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