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夜空に輝く星一つ。【鬼滅の刃 短編 中編 】

第5章 桜 色 の 泪[煉獄杏寿郎]



 その衝動を抑えつつはなの中を隙間なく埋めると、細めた目尻から一筋の涙が流れた。はなのものは何一つ無駄にしたくない。それは涙も同じこと。そっと涙を唇で掬った。

「痛いか?」

「幸せすぎて…そのまま続けてください」

「俺も幸せだ」
 
 涙を浮かべながら目を細めて笑うハナに口づけを一つ落としてふぅっと一つ息を吐く。
 一度は飲み込まれたモノをゆっくりとギリギリまで引き抜くと、一気に腰を打ち付けた。

「あぁあっ…」

「ふっ…んっ…」

 歯を食いしばり蕩けそうな腰に気合いを入れた。

 腰を打ち付ける度に乳房が揺れる。
 はなの手を揺れる乳房に導くと、自分で慰めるようにやわやわとその手を動かし、艶かしい声を洩らしながら『もっと』とせがむ。その姿は俺を視覚からも刺激して脳が蕩けそうなほど体の熱を上げていった。

「良い眺めだ」

「言わないで…」

 腰を打ち付ける速度も強さも増して、肌のぶつかる音が部屋に響いた。

「…あっ…ふ…あぁっ…んっ」
 
 俺の首に回されたに引っ張られ、はなに引き寄せられた。口づけをせがむように薄く唇を開いて蕩けた瞳で俺を見る。

「欲しいのか?」

「ん…」
 
 問いへの返事なのか、喘ぎなのかわからないほどの甘い声を出す唇を塞けば、息が詰まりそうな声をあげる。

 ぬるりと舌を侵入させてわざと水音を響かせれば、俺のモノを更に締め付けてきた。
 俺の陰嚢にはなから溢れる蜜が伝っていく。
 はなの脚を割って入る俺を脚で挟み込めば、それに応えるように腰を寄せて深く深く俺を誘い込む。そして最奥を突き上げる。

「んんっ!」

「うっ…く……っ」

 愛おしくて、愛おしくて
 これ以上入らないと言うのに、もっと深く中に入りたい欲が溢れてしまう。

「はな…愛している」

 とめどなくポロポロと流れる涙を唇で掬い、髪に手を差し込んで優しく撫でた。
 繰り返す抽送に愛を乗せて、はなからの少しの刺激も逃さないように体の隅々にまで神経を行き渡らせる。
 何度も口づけて、唇が離れたと思ったら虚な目線と絡む。

「杏寿郎…さま…」

 何度も囁くような、甘くて痺れてしまいそうな声色に乗せられた俺の名前。誇りであるこの名前が、君に呼ばれるだけでもっと好きになる。
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