• テキストサイズ

今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第14章 初恋の君と (角名倫太郎)



「あ、引き止めてごめんなさい。さんに会えてよかったです!そろそろ時間ですよね。」

『そうだね、そろそろ行こっか角名くん。』

「うん」

「さん何かあったらなんでも言ってください。私に出来ることなら力になりますから。」

「ちょっとちゃんのこと困らせないでね」

「は?頼りにならないお兄ちゃんよりよっぽど私の方がさんのこと好きだし!!」

「なーにいってんの。俺の方がす…っ」

『うん?』

「も、もう時間ないから行こう!」

『そうだね、じゃあまたね!』

「はい、また!お兄ちゃんさんのことちゃんと送ってから帰ってきてよね!」

「分かってるし」

もー…強火オタクのせいで言いかけたんだけど。危ないから。告白はちゃんと伝えるって俺なりに決めてるんですよ。

「急に妹連れてきてごめんね」

『ううん、会えて嬉しかった!連絡はわりと取り合ってたんだけど会えるのは久しぶりだったから!』

「無理してない…?高校までちゃんのこと追いかけてくとは思わなくてさ…迷惑だったら俺から言っとくから。」

『迷惑なんてそんな!むしろ嬉しいよ〜』

妹が羨ましい。心底羨ましい…。
洋服のお下がりもらって好意まで嬉しいって思われてるとかなに。俺も女子に生まれりゃ良かった!

『今日ね、後輩の子達も何人か来るみたいだよ』

「へえ、いつも来てるの?」

男が増えるのは全然嬉しくないんだけど。

『ううん、角名くんが来るって言ったら会いたいって』

「え、俺?なんで…」

『だってあの角名くんだよ?そりゃあ皆会いたいよ』

「あのって…っじゃあちゃんも俺に会いたかったりした?」

『え?』

「ごめ…なんでもない。」

ねえもう最悪なんですけど。やらかした…。

『私も会いたかったよ、だから嬉しい』

「…ごめん変なこと言わせた。」

『え、別に言わされてないよ!私も角名くんに会いたかった!だから返信来なくても連絡してみてたんだよ?嫌われてると思って途中からやめちゃったけど…』

「その節はほんとにごめんなさい…そんなん思ってなかったから…嬉しい。俺もちゃんに会いたかった。」

あれ、これって若干いい雰囲気だったりする...?
/ 966ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp