C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第11章 金色の夜明け団※
────次の日の朝
ヤミ団長は調べることがあるとのことで、もうすでにアジトにはいなかった。
わたしはクラウスさんとネアンで待ち合わせをして、金色の本拠地に連れて行ってもらうことになっている。
団員全員が出発の準備を終えてアジトの外で集まる。
「みんな、任務頑張ってね?待ってるから……黒の暴牛がわたしの居場所だし……」
わたしにとって黒の暴牛は居心地のいい場所になっていた。なんだか寂しくて、心細くなる。
「あったりまえよ!ミライ、必ず迎えに行くわ!」
ノエル……
「ミライさん待っててくださいよぉぉ〜!!」
アスタ……
「じゃあな!ミライ!待っとけよォ!」
マグナ……
「ミライちゃん、必ず迎えに行くからね!じゃあ、そろそろ俺の空間に入ろうか?寂しいなぁ……」
フィンラルはそう言って、空間を作る。
「「ミライ、行ってきま〜す!!」」
みんながそう言ってわたしに手を振り、見送ってくれた。
フィンラルの空間に入ると、すぐにネアンの町に着いた。待ち合わせ場所に行くと、すでにクラウスさんが待っていた。
「あ……クラウスさん!お待たせしてしまってすみません……別れが名残惜しくて……」
「気にするな。アスタたちなら大丈夫だろう。信じて待っていろ。ほら、これに乗れ。」
「……え?これで空を飛ぶんですか?す、すごい……!」
馬車のような大きな乗り物だ。これに乗って空を飛ぶとは驚きである。
乗り物に乗り込むと、ブワッとすぐに宙に浮いた。
「うわああああ〜!!」
「ミライ、うるさいぞ!まだ朝だぞ?静かにしろ!」
「は、はい……すみません……移動はもっぱらフィンラルの空間魔法でして……空を飛ぶことにあまり慣れてなくて……」
「そのうち慣れる。本拠地に着いたら、まずヴァンジャンス団長に挨拶をしろ。わかったな?わたしが案内する。失礼のないようにな?」
「わかりました……あの……副団長っていらっしゃるんでしょうか……?」
「ランギルス副団長のことか?きのうから任務に行っていて、しばらく不在だと思ったが……どうかしたのか?」
「い、いや……なんでもありません……」
「……?困ったことあれば、わたしになんでも言ってくれ。」