C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第3章 黒の暴牛団
「後でちゃんとみんなに話すよ。えっと、彼はアスタくんだ。魔力がないけど、努力家のいいヤツさ。」
「俺、アスタっス!よろしくお願いシャース!!」
背は低いが、服を着ていてもわかるほどの鍛え抜かれた体で、何より声が大きく元気のいい少年だ。
「あら〜、フィンラル。アジトにこんなかわいい女の子を連れ込むなんて、やるわねぇ〜」
「バネッサさん違いますって!これには訳があるんです!えっと、彼女はバネッサ・エノテーカ。酔っ払うと絡んでくるけど、いいヤツさ。」
「誰も絡んだりしないわよ!ところで、あなた……貴族かしら?フィンラルったら、やるわねぇ〜」
下着姿でお酒を飲んでいる、とても美人な女の人だ。
「だから、違いますって!この子は別の世界からこの世界にトリップしてきたそうで……困ってたんで、連れてきたんですよ!」
「「え〜!!トリップ?!」」
アジトにいる人たちみんなが、わたしの方を見る。
「気がついたら、この世界にトリップしていて……彷徨っていたところをフィンラルに助けてもらいました……」
「「……」」
「ねぇねぇ君、闘い好き?僕……大好き!!闘う?」
かわいい顔の金髪の青年が手から何かをバチバチと放ちながら、話しかけてきた。
「彼はラック・ボルティア。闘いが大好きなバトルマニアだけど、いいヤツさ。」
「トリップだとォ?お前からは魔を感じねェ。信じてやってもいいけどなァ?この黒の暴牛に入ンなら、俺と勝負しろやァ!!」
ヤンキー口調の青年に話しかけられる。美人な女の人が止めに入る。
「女の子相手にやめなさいよ!このチェリーヤンキー!」
「だだだだ、誰がチェリーだッッ!!」
美人な女の人とそのヤンキーの青年は言い合いをし出した。
「彼はマグナ・スウィング。ヤンキーだけど、いいヤツさ。」
やけに威圧感を感じてその方を見ると、大男がフシューと言いながらこちらを見ていた。
「彼はグレイ。よくわかんないけど、いいヤツさ。」
「あなた、貴族かしら?わたしは王族よ。仕方がないから、信じてあげてもいいわよ。」
シルバーアッシュの髪色でツインテールをした、スタイルがよくてかわいい女の子が話しかけてきた。
「彼女はノエル・シルヴァ。生意気だけどいいヤツさ。」