第32章 侑end
日向さんのカウンセリングも無事終わり、書類やファイルを片付けて帰る支度をしていると、
木兎「ねぇねぇ!この後どーすんの?みんなで飯行こうよ!飯‼︎
日向もおみおみも予定ないでしょ?」
佐久早「俺はパス…部屋戻るから。」
佐久早さんはピッとリモコンでテレビを消すと無言で立ち上がった。
日向「俺は良いっすけど、#NAME2#さんはこの後予定空いてますか?」
「・・すいません。今日はちょっと。」
せっかく誘ってくれたのに申し訳ないが、今日はどうしても行きたいところがある。
木兎「えーっ⁉︎ともみちゃんと行きたかったー‼︎
じゃあまた東京行った時に声掛けるからさ!連絡先交換しよ?」
ぐいっと大きな身体を寄せてくる木兎さんの勢いに負け、、
「・・・・・、分かりました。」
佐久早「今すげー間があったな。」
日向「ですね…。」
私な苦笑いを浮かべながらバッグを漁り、携帯を取り出すとその拍子にキーリングが床に落ち、カチャンと音を立てた。
慌ててしゃがみ込み視線を彷徨わせていると、いち早く佐久早選手が気づいて拾い上げてくれた。
佐久早「・・これ、どっかで見た事ある。」
黒い瞳がじっとキーリングを見つめる。
日向「あぁ、これって侑さんの寮の鍵に付いてたやつと一緒じゃないですか?」