第24章 旅立ち
・・バレた。
いや、いずれバレちゃうんだけど…。
私は目線を斜め上に向けながらもじもじと小さい声で、
「・・あやかさんと治君と倫太郎君にも渡そうと思って…。だから5人でお揃い・・?
へへっ」
ちょっと可愛いく笑って見せたけど、目の前の侑君はスンッとした表情になってしまった。
機嫌を損ねちゃった…と不安になってると、侑君は何か思いついたのか、すぐに顔をパッと明るした。
侑「良えコト思いついた!ともみちゃんのやつと俺のやつ、交換しよ?」
「・・え?私のもイニシャル入ってるよ?」
意味がわからず首を傾げる。
侑「せやからそっちがええねん。俺のイニシャルが入ったのはともみちゃんが持っとって?」
侑君は自分のと私が手にしていたキーリングを交換し、満足そうな笑みを浮かべた。
侑「この方が何かカップルっぽいやん?」